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過食とダイエット(その5)
大学の寮生活は思ったよりもずっと開放的で愉快でした。私は最初からは入寮できず途中から入ったため、他の学部の最上級生と同室になりました。
その同室者は夜中に友達を部屋に呼んで女学生版井戸端会議を連日開催していました。お姉さん方は皆グラマーで大きく元気に溢れていました。お茶のかわりに大鍋にインスタントラーメンを作り、どんぶりで食べるのですが、その際反対側のベッドに寝ている私を起こして御馳走してくれるのです。いやともいえずご相伴にあずかる毎日でした。
そして数か月過ぎると私の体型が彼女たちに似てきました。
シマッタ!ハカラレタ!と気づいた時は遅かったのです。仲間意識に絡みとられて、食生活が奔放になっていました。
さらにもうひとつの悪事が重なりました。クラブ活動を選ぶときに、マネージャーが差し入れのジャガイモをゆでているのを見て、それが食べたいだけの理由で入部したものだから、クラブ活動のある時は誰よりもたくさんバターつきのジャガイモを食べました。
こうしてかなり体重が増えたので運動することにしましたが、元来、運動神経ゼロと言われている私にできるものはありません。それで、当時はやっていたダンパ(ダンスパーティー)に日参しました。ダイエットのためと割り切って、門限を無視して踊りまくりました。でもダンスの後はのども渇くしお腹もすくので夜食は欠かせません。門限破りの罰当番でいくらトイレや風呂場を掃除しなければいけなくてもそんな運動量では足りませんでした。
結局、寮を出るまでの1年半は体重がうなぎ上りになりました。
専門課程に進学すると、通学と勉強がハードになり時間に余裕がなくなって、食べることに意識がいかなくなりました。それと同時に自分の外見に対する自意識も失せてきました。
私の欠点でもあり長所ともなる猪突猛進の熱中性格により、いったん、他のことに目を向けてしまうとダイエットすることは優先順位の下位にまで転落してしまったのです。もはや、体重も、体格も気にならなくなりました。
食事は基本的には食べたいものだけを食べました。満腹になればもう一口も食べません。お腹がすかなければどんなに好物でも食べなくなりました。完食しないと料理人に悪いとか、同席者が気を遣うという思いも浮かばなくなり、早い話イヤナ性格になったのです。この性格はその後の状況に強化されて、とうとうマイペースのジコチュウになりました。
これで生涯変わらぬ体重を維持する方法を手に入れたことになりますが、手からこぼれ落ちたもののほうが価値があったという話は次回にします。
2008年05月27日