こずえレディースクリニック 院長ブログ:東京都目黒区祐天寺駅近く女性外来・心療内科「こずえレディースクリニック」布施梢院長ブログ

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過食とダイエット(その1)

重いコートを脱ぐ季節になるとダイエットに関する広告が目につきます。冬太りしてしまうと薄着になるのに気が重く、夏の初めまで何とか痩せようと決心するのですが、多くの人は思うようにゆきません。

最近、過食で悩む女性が急増しています。女性に過食の習慣がつくのは思春期を過ぎる頃が多いようです。思春期には女性ホルモンが活発になり、ホルモンの作用で皮下脂肪を蓄えて魅力的な曲線を作ろうとします。そのため食欲が増してきて、子供のころの軽い頼りない体とは違うしっかりした骨格を形成します。

私も中学生で、初潮をむかえたころから少しずつ食欲が増してきました。学校から帰ると用意されているおやつだけでは我慢できず、家にあるものをお腹いっぱい詰め込んでしまいます。いつも何か食べたくて、まわりの大人がおいしそうな食事や菓子を食べ残したりすると、なぜ残すのか理解できませんでした。この時期は、体細胞の数が急激に増加するため多量の栄養を必要としていたのでしょう。グロススパートといって成長期は1年間で体重も身長もぐんと増えます。私は1年半の間にグロススパートがほぼ完了しました。だからその後は、細胞の維持に必要なだけの栄養で十分なのに、今までの習慣で多量に食物をとっていました。結果、それに比例して体重も増えてゆき、中学卒業時にはかなり太っていました。

多くの女性のダイエット願望はここから始まるのです。私も例にもれず、ダイエットを決心しました。

私の家族は両親と娘3人ですが、父も母も生涯超肥満体ですし、3人娘の一人も小学高学年から肥満体でした。そして面白いことに、それが私の肥満体の将来にストップをかけてくれたのです。なぜかというと家族の肥満体を製造した元凶である母は食事作りに際して、自分の食べたい物ばかりを用意します。それも大量に用意して、必ず余らせないと気がすまないのです。「こんなに残してしまってもったいないわ!」と言いながら自分のお腹に始末します。そのため母は記憶にあるころから日増しに大きくなりました。授業参観日に教室に入ってくる母は他のお母さんの2倍の横幅がありました。クラスのガキ大将らは「お前の母さんは大デブだなあ」と告げます。子供心に『こんなに子供に恥ずかしい思いをさせるような母親には絶対になるまい』と思わせてくれました。母はそんな私の思いには無頓着で、家の食卓には大皿に料理がてんこ盛りになって出てきました。こんな家の風潮がボーデンにあってグロススパートを過ぎたころには私もボッテリ体系になっていたのですが、目前の母の姿がダイエットへの強い決心を後押ししてくれたのです。

2008年03月12日