こずえレディースクリニック 院長ブログ:東京都目黒区祐天寺駅近く女性外来・心療内科「こずえレディースクリニック」布施梢院長ブログ

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さらにアンチエイジング 付記 『キレイになれる方法論』

昨日の続きでいきます。
若返りというと、美容整形のようなことをするのが王道と思う方がいるかもしれない。しかし体の一部分だけを訂正しても、部分的な若さのつぎはぎである。それはかえって目立ってしまう。では、体全体を若くするにはどうするか?
体細胞を若返らせれば良い。各細胞は独立していながら、あるシステムで制御されている。このシステムの解明はまだである。
現在のアンチエイジングの治療法は主に欠乏してきたものを補う点にある。細胞に指令を送るホルモンや血液成分を補給すれば、その細胞は花に水をやるようによみがえるが、自立して若いエネルギーを持った細胞を生み出すかというと疑問だ。
そこで現実にできる方法を以前にエッセイとしてまとめたものがあるので次に紹介します。


『キレイになれる方法論』

私は一昨年、五本木一丁目で『こずえレディースクリニック』を開業した。
私のところは女性専科だから、綺麗になりたい、痩せたいと訪れる人がたまにいる。
痩せさせることは簡単だが、綺麗にしてと言われると困ってしまう。
何せ、美容外科的なことはしないから施行前、施行後のように、アッと驚かすことはできない。
でも常々【キレイになれる方法】を気にはしていたので、ここで頑張って考えて結果をだそうと思う。
断っておくが、都合の悪いところでは自分の事は棚に上げる、という条件付きだ。
まず、【年齢と美の関係】についてである。
高橋真理子の『桃色吐息』の歌で
「キレイと言われる時は短くて~。」
の部分を聞くと、きまって胸苦しい、焦りに近い感覚に襲われる。
というのはこの歌詞には、時の定めに抵抗して味わう無力感が凝縮しているからだ。
娘の頃私はもっとアホだった。
世間のご都合主義にコロッと騙されて、自分の首を絞めているとも知らずに
「そうよ、女は若いほど綺麗なの!」
と大言壮語した。
この弁でゆくと年々、全ての女は汚い度を増やすことになる。
さらに女の賞味期限はクリスマスケーキと同じだと揶揄されたこともあった。
そりゃあ、消費社会では歓迎されるわ。主にこの理由で化粧品や衣服、アクセサリーその他の関連商品が購入されるのだから。

でもでも待って欲しい。〝若さと綺麗は相関する″というのが真実なのかきちんと考察してみよう。

私には年の近い妹がいる。
彼女は幼少時代、本当に可愛らしかった。近所のおばさんは妹を人形のようだと誉めた。
それに引き換え私は器量が良くない分、おりこうさんだと言われた。
だが、還暦近くになった今は両者の立場が少し違っている。
夫に問うた。
「ねえ、私キレイ?」
かなり間があってから夫はボソッと言った。
「見方によってはネ。」
ほら、私も見方によってはキレイに見えるかもしれないところに到達したのだ。小学生から五十数年の歳月が過ぎていた。
アルバムを出して、成人の日の写真と最近撮ったお気に入りの写真を較べてみた。すると二十歳の私の方が今よりずっと可愛いじゃない。
これではマズイ。方法論成立が困難になる。
もっとよくよく考えよう。

美には心地良さを伴うものとそうでないものがある。
子孫繁栄の遺伝子に操作された人間の求める美は心地良さを伴う方だ。
美を判断する時、欲望が重要な役割をする。
だから女は出産可能年齢期に美の頂点を迎える。
これは絶対的美の基準である。
一人の個人に限れば若いほど綺麗だと言えるし、どんな美人女優にも当てはまる。
しかし、ジェネレーションで考えた時、美の評価は変化する。
現代美は世間で取沙汰され比較検討後に決ってくる。
ブスの子供でも、ある年代でキレイと言われる可能性があるのだ。
では、ブスからキレイになれた人と綺麗からそうでなくなった人はどこが違うのだろう。
キーワードは相対性にあるらしい。
個人を絶対評価で比較すれば、若い時に綺麗なのは当然だ。それは体の組織像が証明してくれる。
では、どんな場合にこの命題が崩れるのだろう。

ある可愛くなかった少女は社会の物差しで標準以下の綺麗さと見なされた。その後、紆余曲折を経て中年女になった時、標準値に少しだけ近づいていた。そしたら世間は
「あの人、もしかしたらキレイかもしれないわ。」
といい出した。
熟年になり標準値に上がったら
「なんかキレイ!」
と言われていた。
しかし、人形のような娘だった女は生涯、標準値以下になることは有り得ないのに世間はこう評する。
「あの人、昔はあんなに綺麗だったのに、どうしたのかしら。」

ここに〝キレイになる秘密〟がある。
断言しよう。
「若くて超美人だった女はキレイになれない!」
不運にも少女の時に高得点を獲得していたら、後は下がるしかないじゃない。だが点は低くとも上昇傾向を維持できれば、ある年代から確実にキレイと言われるようになる。
その良い例が『森光子』だ。

では、キレイの物差しで右肩上がりに点を取るにはどうすれば良いだろう。
一番簡単なのは、最初に獲得点数をうんと低く抑えることだ。
でも醜いアヒルの子で長くいるのも辛い。
また、年をくってしまって手遅れということもある。

そこで私の勤務医歴三十数年というのがやっと役に立つ。
何しろ診た患者さんの人数だけはすごい。その半数が女性だとしてもちょっとしたものだ。
だから長い歳月の中でキレイになった女性を何人も知っている。
その共通項を挙げれば秘密の解明となるはずだ。

では、挙げてみよう。
1、 太っていない。
2、 体重の変化が少ない。
3、 食べ物の好き嫌いがない。
4、 食べたい時だけ食べる。
5、 身軽だ。すぐ行動に移す。
6、 好奇心が強い。
7、 素直である。すなわち頑固でない。
8、 無理をしない。

以上がキレイになった女性達の特色である。

なお、特記したいのは
「恋をすると女性ホルモンが出て、キレイになれる。」
と述べる人がいるが、これは俗説だ。
恋愛そのものが女性ホルモンに変化をもたらすことはないと考える。
恋愛中、脳内の快楽物質は確かに多くなるが、女性ホルモンの生理的変動の大きさに比較したらほとんど無視できる。
確かに恋するとキレイになる人がいるが、これは自分に手を掛けることが多くなったからだ。
また、緊張感が増すために代謝が亢進されて痩せることに繋ったのだろう。
だから、緊張感が薄れると『幸せ太り』という言葉もあるように太る人も出てくる。
一方、女性ホルモンが減少すると恋愛感情は発現しにくくなるらしい。
更年期以降の女性で恋愛しているのは少数派だ。
でも女性ホルモン低値にも関わらず恋愛体質の女性は存在する。
しかし両者にキレイの有意差はない。

敢えて言おう。
異性を意識して女はキレイになるのではない.。
女の本音は自己満足にある。
男好みの女になんか、誰もなりたくはない。
自分が素敵だと思える体になりたいのだ。
白雪姫の継母が鏡に向かって
「鏡よ、鏡! 世界で一番綺麗な人はだあーれ?」
と言っている時、自分の姿にうっとりしているのであって、そこへ他人の思惑,を気にする余地など全くない。
この部分を明確にしないと、失恋でもしたら(キレイになれる方法)の実践は挫折する運命になる。

ここまでが総論で、次回は各論に入いる。
総論では、女の美の基準は世代内の女性の間で行われて、その結果獲得した点数が右肩上がりならば、点数の多少に関係なくある時期からキレイと言われるようになると述べた。
そしてこのグラフを作るためには、八つの条件があると考えた。
この条件を細かに解説したい。

第一章
〝太っていない〟

小さい頃の私は太っていた。
小学校に入って、ついたあだ名が「原始タヌキ」。
いかにも胡散臭い、おばさんの雰囲気を既に漂わせていたらしい。
でも自分では「タヌキ」は可愛いと思っていた。
小学3年生の頃、急に体が大きくなった。
成長期に入ったのだ。
するとなぜか背中のところに恐怖が張り付いてしまった。
他人に背中を向けておくのが、怖くて仕方ない状態が半年間続いた。
中学2年生の夏休み明け、怠惰な生活からかなり太ってしまった時に、あの恐怖が戻ってきた。
そしてやっと分かった。
小学校の運動の時間はドッチボールが多かった。
太って体が大きくなれば、相手側に当てられる確率が大きい。
私は運動神経がないために、いつも逃げ惑っていた。
だから太って、標的として大きくなったための恐怖だったのだと気づいた。
また、太ると臆病にもなった。
今で言うところのマイナス思考にも陥った。
そして、人間はいつもすぐに逃げ出せるような体勢でいなければいけないと思った。
だから太るのは止めようと決心した。

話は変わって
近頃『メタボリック・シンドローム』という言葉を聞いたことがあるでしょう?
結構、テレビや雑誌で取り上げられているから。
これは太って内臓脂肪がたっぷりあると、動脈硬化が進んで心筋梗塞や脳梗塞といった病気に罹り易くなる。
そして結局は寿命を縮めてしまう状態を称するのだ。
これには診断基準があるので、思い当たりそうな人は巻末を見ておいて。

七十年前から、動物に摂取カロリー制限すると、寿命が最大化することが知られていた。
どうもカロリーを制限すれば老化が遅れてくるらしい。
様々な説があるけど、
大雑把に言うと、自由に飽食した動物は寿命が縮まるのだ。
だから、老化にとって病的肥満は大敵なのである。

人生で成人女性が太り易い危機が三回ある。
(その前に初潮後の少女のときに一回)
出産後と三十代後半、そして更年期だ。
よくある例は、
結婚前は綺麗な花嫁になるために痩せる。
結婚後、慣れぬ家事に疲れて痩せたまま。
しかし妊娠と同時に家事をさぼって、好きなだけ食べて太ってしまった。
体重は十五キログラム増。
出産で胎児、モロモロ排出され五キログラム減。
その後には授乳や育児で四キログラム減る。
半年後に六キログラム体脂肪がついていた。
(ちなみに妊娠時の体重増加は十キログラムまでに抑えたい)
こうして出産をくり返す度に徐々に太ってくる。
独身女性はこの危機が無い分、太らなくてすむのだが、問題は三十代後半である。
活発に動かない人は基礎代謝が落ちてくる。
付き合いやストレスで食べたり飲んだりする機会も増えて、ジワジワ太ってしまう。
そして両者共に更年期を迎える。
女性の人生最大の試練とも言うべき更年期障害に立ち向かわなくてはならない。

更年期障害は四十五歳から五十五歳位に見られるが、個人により症状や程度がかなり違う。
閉経によるホルモンの影響についてゆけないことが原因である。
ホルモンことに女性ホルモンは閉経を迎えると必ず低下してくる。
このホルモン全体の減少が老化を促進させるらしい。
女性ホルモンは動脈硬化を抑制して、髪や肌を若々しく保つ働きがある。
だから女性ホルモンの服用がアンチエイジングの花形だった。
更年期は基礎代謝もより低下して、運動不足も加わり体に脂肪がつき易くなっている。
筋肉は細くなり、駆幹の脂肪だけが増加する。
ここで太ってしまうと、手足だけが細いハンプティ・ダンプティのような体型になる。
しかし体重が変わらなくとも、年齢とともに体脂肪率は必ず上昇する。
これは筋肉が衰えることもあるが,より以上に自然の英知が関与していると私は考える。
年をとれば地球の引力によってすべての臓器は下垂してくる。
一番下にある膀胱や子宮、腟、直腸が腹腔から落っこちそうになる。
これを下から支えようとするのが脂肪と筋肉だ。
筋肉は当てに出来ないから脂肪だけに頼ることになる。
だからほどほどの脂肪はついてないと困る。
でも過剰な脂肪はもっともっと困る。

それでは太ってしまった人は痩せるためにどうすればよいのだろう。

そこでダイエットの具体的な方法について述べる。

世の中にダイエット関連の商品は数知れない。
方法論も多数ある。
すなわち決定打がないということだ。
当たり前なのだ。
需要と供給の関係をどうやって自分流にアレンジして
需要>供給にもっていくかの答案を各自が作らねばならないからだ。
カンニングしても自分の実力ではないから、すぐ落第する。
答案は自力で作成すべきである。
というのは建前で、いつも私はズルしていた。
だから今回も楽な道を行きましょうか。

こつからね。
ダイエットのこつはできるだけゆっくりと痩せることだ。
ダイエットの失敗はリバウンドにある。
なぜリバウンドするかというと頑張り過ぎるから。
食事を取らなければ、すぐに数キログラムは体重がおちる。
そこで気をよくして数週間、飢餓状態を続ける。
断食は脳内快楽物質を出すこともあるらしいから、しばらくは頑張れる。
だが、目標体重に近づいたとたん、すごい食欲とともに体重は減量前より増えている。
こうしてリバウンドを繰り返してさらに太る。
断食ではなくとも、特別メニューで減量する場合も同じことだ。
生涯、その特別メニューを続けるわけにはいかない。
止めた翌日からリバウンドする。
こういうダイエットは、したら損するだけよ。

一気に体重を落としたら、体は危険を察知して身構えてしまう。
人間は狩猟時代が長かったので飢餓には強く出来ている。
すなわち体の組織は飽食するようには作られていない。
食べ過ぎれば糖尿病になってしまう。
農作物を収穫して満腹するまで食べられるようになってから未だ日は浅い。
だから、ダイエット中に限っては、体に飢餓状態を感じさせて脂肪を作り易くしてはダメ。

食事全体は大きく変えないで、食べなくて済むもの(例えば毎日摂っている甘い飲み物や菓子類)を百カロリーだけ減らしてみる。
これで二ヶ月で一キログラム減少する。
さらに痩せたい時は、また百カロリーだけ減らせばよい。
一年間で五キログラム以上減らさない方がベターだ。
それでも三年かければ十五キログラム減となる。
ダイエットしたいと言いながら、全くカロリー計算せずに済まそうとする人がいる。
完璧にする必要はないが、大まかな計算は出来て欲しい
頭を使わなければキレイにはなれないこともある。

とにかく一度体重を減らしたらそのまま維持するように努力する。
そして目標体重になったら、今度は空腹に慣れるように体を教育するのだ。
体の組織は教育され、学習もする。
これは脳細胞ばかりではない。

では、食習慣で体を教育するとはどうゆう事か、
具体的な方法について述べよう。

ダイエット中は体に飢餓状態を感じさせないために、空腹感を感じさせないようにしていた。
しかしダイエット終了後は体重維持のため、常にややひもじい思いを持つように心がける。
このひもじさの程度が大事なのだ。

初心者は週に一度、夕食のメイン料理を抜いてみよう。
夜間、臍が背中にくっつきそうな快い脱力感に襲われる。
この時の高尚な惨めさをゆっくり味わおう。
慣れると週一では我慢できなくなる。
しかしここでさらに食事量を減らしてはいけない。
空腹な時間は週一回、夜だけでよい。
だが翌朝が問題だ。
あまりにお腹が空いているために朝食を目いっぱい食べてしまってはダメ。
ここが肝腎なところ。
抜いた後の食事は平常どおりにしなければいけない。
空腹感の後も日常的に過ごさねば、体は訓練できない。
こうして数年かけて上級者になって、応用編に入る。

あまりに時間がかかりすぎると文句を言う人は、ここから読む必要はない。

キレイになるために、右肩上がりの相対的美しさを身に付けてゆくのだから、
持続しなければ意味はない。
この方法論は持続するための方法論でもあるのだ。

さて上級者になると夕食に限らず、いつでも食事量を減らしてもよい。さらに何時でも飽食できる。
だがその後の食事は平常どおりにする。
すると、体は恒常性を保とうとして次回の食事では大食も小食も出来ない。
何度か食欲の波に行きつ戻りつしながら、終に食事量が一定になる。
こうして体は教育される。

子供を教育するよりも自分の体を教育するほうがずっとたやすいのだ。
時間をかけて教育しよう。

ここまでは、ダイエットするには出来るだけ体に飢餓状態を感じさせないでゆっくり行うのがポイントだと述べた.

ただし次のことに注意しなければ怖い結果になる。
痩せればいいとカロリー制限だけをしていると女性は老けてしまう。
魔法使いのお婆さんのような女優はダイエットの失敗例だ。
思春期の若い女性に多い神経性食欲不振という病気がある。
痩せたい思いが強く、食事を殆ど取らないでいると空腹感を感じなくなってしまう。
体重がどんどん減って異常なほど痩せても、まだ太っていると思い込んでいるため食事を取らない。
体は栄養失調で危険な状態になる。
こうなる原因は、性格や生育暦などいろいろ関わってくるが、一つには痩せているほどキレイだという美意識がある。
しかし、標準体重の80%以下ではキレイではなく醜悪である。
人は病的なものを嫌うようにプログラムされているのだ。
病的なほど痩せてはいけないというわけで
注意点の一つ目は、目標体重の設定である。
生涯その体重を維持してゆくから、モデルのような体を設定するのは不可能だ。
かつて、標準体重より10%減ぐらいが一番長生きできるといわれていた。
最近はどうも標準体重がベストらしい。
故に好みがあるけど、標準体重あたりを目指せばいいかしら。

注意点の二つ目は、摂取する食べ物の内容が大事。(栄養については一部第三章にまわす)
カロリーだけ控えても栄養が完全に取れていなければ、健全な体は作れない。
最近の野菜、果物は昔のものに較べて栄養含有量がぐっと少なくなっている。だから必要な栄養素を得るためには大量に摂取しなければいけない。
カロリーは抑える必要があるので献立が難しくなる。
こんなこと出来ないと根を上げる人にはサプリメントをお勧めする。

サプリメントの上手な利用の仕方について記載する。

まず利用する目的を明確にすること。
ダイエットのためならば
1、栄養補助食品として利用するか。
2、ダイエット効果のあるサプリメントを服用したいのかを決める。

体にとって大切なのはベースサプリメントなのでこれは必ず服用したい。
マルチビタミンとマルチミネラルが入っているものをベースサプリメントと称する。
メーカーによって配合や含有量が異なるので、良質のしっかりしたものを選ぶこと。
さらに健康を目指して、自分に不足している栄養素を補うヘルスサプリメントと治療効果を期待して用いるサプリメントがある。
減量効果を期待するならば、体質に応じたものを処方してもらうとよい。
そして副作用がないこと、安全性が高いことを確認する必要がある。
サプリメントは上手に利用すれば効果は高い。
しかしCMなどに釣られて単品で適当に用いてもあまり効果は期待できないようだ。

第二章
〝体重に変化がない〟

なぜ体重の変化があるとマズイのだろう。
「徐々に痩せていけばいいじゃない。太るのは困るけど。」
と素人は考えるけど、これは皮膚の構造と関係がある。

他人は老いの微候を肌の状態で判断することが多い。
ちなみに医学的には、老いを外見的に客観評価する場合はシワ、シミ、白髪を目安に用いることが多い。

皮膚は重層扁平上皮からなる表皮と結合組織からなる真皮で構成されている。皮膚は多少、伸び縮みする。
一度伸びると元に戻るのに時間がかかる。
だから痩せ続けていると皮膚構造は復元に要する時間が足りず、余った分がシワになってしまう。
ここに痩せる難しさがある。

シワを作らず痩せるには、第一章で述べたようにゆっくりと痩せることなのだ。それも少し減量したらそこで暫く維持して、また少し減量するというように。
だから太って皮膚が伸びすぎた人は、肝に銘じてゆっくり痩せよう。

なお余談だが
ここで顔のしわを伸ばす方法についても述べよう。
顔を洗ってクリームをつけたら、手のひらでしわを伸ばす。
そして最もキレイで若く見える位置で固定する。
そのまま三十秒じっとしてから、そっと手を離す。
これは手でアイロンをかけたのと同じことが起きている。
完全に復元は出来ないけどヨレヨレではない。
さらに頭皮のマッサージを行うとリフトアップにも効果的だ。
皮膚は一枚皮である。
頭部の大部分は頭皮であるから、ここがたるむと顔が垂れる。
また、頭皮の下の結合組織や脂肪層が貧弱だと髪が薄くなる。
マッサージの際は皮下に弾力があるのを確かめよう。
もし紙のように薄くなっていれば、あなたはもうすぐ禿げるはずよ。

またまた余談だが
しわのできやすい顔立ちがある。
それは美人顔と言われる逆三角形だ。
力学的にみると、口の動きは両目付近と口角に負担をかける。
だから目尻、鼻唇溝に深いしわをつくってしまう。
総論でも述べたように美人はとっても損だわ。
その点、丸いおかめ顔は表面張力が均等なのでしわは出来にくい。
でも顎がないのでたるんできたら、どこから首か判らない。
それで長い目で見るとどちらが得か言えない。
兎に角、逆三角形は頻繁にアイロンがけしよう。

ついでに、丸顔と逆三角顔の他人が抱く思い込みについてちょっと一言。
私は丸顔であるが、昔から,友達に久しぶりに会うと必ず聞かれることがある。
「太った?」
それが真実ならば、私は今頃超肥満体ではないか。
私の夫は逆三角顔なのだが、彼は必ずこう聞かれる。
「瘠せた?」
これが本当ならば、夫は骸骨のようになって、今頃この世にいないだろう。
二人とも体重に変化がないのに、この差はなんなのか。
顔の形にあるのだ。
人の印象は顔から入る。
丸顔は丸いイメージが先行するので、体全体にふくよかな印象を与える。
しかし、観察時間が多くなるとそのイメージは訂正されて、
「顔の割にはそんなに太ってないじゃん。」
となって記憶には太っていないと刷り込まれた。
そしてしばらくして再会した時、
「前は太っていなかったのに、丸いじゃないか。」
となるわけだ。
逆三角顔は全くこの逆になって、
「前は瘠せていなかったのに、やつれているじゃないか。」
となる。
ゆえに、丸顔は太ることにより敏感になる必要がある。
逆三角顔は逆に瘠せてはいけない。
他人は二乗ぐらいの差で評価してくるから。

一口メモ
小顔になる方法

最近、小顔がはやっている。
顔が小さいほうが体全体のバランスが良いのでスマートに見える。
小顔にする方法は主に美容外科や歯科で行われている、
顎の骨や頬骨を削ったり、奥歯を抜いたりする。
大部分は顔下半分を小さく見せるのだ。
丸顔のぽっちゃりした女優が、いつの間にかほっそりした顔に変身しているのは、これらが施行された結果である。
若い時はそれでいいが、中年以降は障害が出そうだ。
小さな顎は噛む力が弱いので,次第に骨が萎縮してしまう。
梅干婆さんのように、余った皮膚を巾着を閉めるように口で結ぶ形態となる。
だからなるべく、顎はいつまでもしっかりしたものであって欲しい。
そこで老いても見苦しくないようにする方法を述べよう。
アフリカにいる首長族の女性は、全員男性に比して顔が明らかに小さい。
日本人でも首の長い人で顔の大きい人は見たことがない。
首が長ければ相対的に細くなるので、そこに大きな頭は乗せられないから、頭は小さくなってくる。
頭が小さいから顔も小さくなる。
つまり、首を少しずつ伸ばせば顔は小さくなるはずだ。
では首は伸びるだろうか。
イエス。
幼少時よりバレーを習った人は、みな長い首と小さい頭になっている。
「この年では、もう遅いわ。」
と言うことなかれ。
成人しても肉体は変化する。
それには常に、首を一番長く伸ばしているように心がける。
首のマッサージも怠らないようにする。
2重あごの部分を首のつもりで手で形成して固定したら、少し時間をおく。
以上のことを気長に実行していれば、必ず顔は小さくなる。

第三章
〝食べ物の好き嫌いが無い〟

完全な栄養バランスを持つ食べ物は存在しない。
日本栄養士会がかつて、一日三十品目の食品を摂取するように指導したことがあった。
このくらい揃えないと栄養学的にOKは出ない。
嫌いなものが多いと所要量に満たないものが出てくる。

〝桶の理論〟というのがあり、各栄養成分を一つ一つの側板に例えると、短い側板があればそこから水が漏れるように、一番低い栄養素の部分で細胞の生育が決定されてしまう。
そのため体に良いと勧められて、ある健康食品を多量に摂取しても体に利用される率は低い。
栄養素は単独では機能しない。
全ての栄養素をバランスよく摂らなければ健全な体は作れないのだ。
また体に欠けている栄養素があると、何とかその栄養素を取り込もうとして食欲が出てくる。
しかし偏った食事しか摂らないといくら食べても満足できない。
この悪循環で肥満にもかかわらず体は栄養失調状態となっている。

ではバランスよく食べるにはどうすればよいのだろう。簡単な目安はないかしら。
理科の授業で習ったことを思い出してみよう。
エネルギー源となる三大栄養素が炭水化物・たん白質・脂肪だ。あとビタミン・ミネラルというのがあった。
みんな必要だ。
でもなんか面倒というので私が推奨するのは、まず食事内容をワンパターンにしないこと。
野菜は、菜・茎・根・実のものを色々揃えたい。
あるいは赤、緑、黒、白、オレンジの色を揃えてもよい。
バラエティーに富むよう心がける。

私は戦後の物資のない時代に育った。
国民全体が貧しかったから、食事は質より量が問題だった。
だから何でも口に入るものは食べた。
裕福な家庭でのみ、好き嫌いが許された。
小学校の給食を私はとても美味しいと思っていた。
同じクラスにお金持ちのお嬢様がいた
彼女は必ず給食を残した。
クジラの竜田揚げのような、皆の大好物さえも食べなかった。
深窓の令嬢はスゴク瘠せていて手足は折れそうに細く、顔色は蒼白かった。
男の子達はお姫様のようにあがめていたし、女の子達は羨望のまなざしでモデル体型を自分と較べた。
10年経て、同級会で彼女が何年か前に亡くなっていることを知った。
重症の糖尿病だったそうだ。
給食を残したのは、食べられなかったからだった。

健康な子供ならば本来好き嫌いなど、あるはずがないのだ。
食べられない食物があるのは、何か理由があるのだ。
何故嫌いになったかをよく考えよう。
それでも食べられないのなら、潔く諦める。

第四章
〝食べたい時だけ食べる〟

現代人は食事時間に食事する。
当たり前だが、これがダイエットのネックにもなる。
空腹感から食事を摂るのではない。

午前七時に朝食を食べたとすると昼食は五時間後だ。
朝食をしっかり取ったので空腹感は感じないが、昼食を完食する。
なぜなら,昼間は労働している分、しっかり食べてもいいと考える。
三時のお茶で菓子をつまむ。
夕食は七時だが、お腹は空いていない。
ご飯は少しにして、おかずは好物なので全部平らげる。
夜半に小腹が空いて果物と飲み物を取った。
この例は、食事時間に合わせて自分に必要な分だけしかとっていないので
ダイエットしていると思っている。

別の例では
朝食をかなり遅く取るので、昼の食事時には、お腹がすいてないからと食べない。
そして、その分を3時に空腹になったので、おやつと一緒に食べる。
夕食も同じように少し遅く食べる。
必ず空腹感を感じなければ食べないので、自分ではダイエットしているつもりだ。
単に時間をずらしたに過ぎないのだが。

両者ともにこの食事法では痩せることはできない。
配分は変わっても、総カロリー数はともに変わらない。

総カロリー数を減らして、しかも強い空腹感を感じずにすむ方法は、食べたいと感じたときに少し食べることである。
腹6~7分目ぐらいをいつでもお腹がすいた時のみ食べることだ。

さらに、食事をする時は食物で血糖値を大きく変動させないことも大事だ。
血糖を一気に上昇させると膵臓からインシュリンが出て来て、その後の血糖をぐっと下げてしまう。
すると体は飢餓状態を察知してさらに食欲を出すのだ。
インシュリンの急激な上昇が内臓脂肪を増やして体を損なう原因にもなる。
だから絶対、一気食いはだめ。
血糖上昇の少ない食物を最初に摂ることと、ドカ食いしないこと。
(一時期はやった低インシュリンダイエットはこの理論に基づいている)
同じカロリー数の食事をするのなら、それを何回にも分けて摂取する方が太りにくいのだ。
また同じカロリー数の食事でも熱い方が太りにくい。

しかしあまり面倒なことを考えていると食事を取る楽しみが損なわれる。
ゆえに食事時間になっても、お腹が空いていない時は『潔く食べない』。
空腹のときは腹6~7分目ぐらいの量の食事を取って、強い空腹感をかんじさせないことだ。
人はケチであってはならないと考える。
必要以上に摂るというのは、地球規模での搾取だと心得よ。
隣人に体脂肪を気前良く分け与えようではないか。

追加項目:アルコールについて

酒は百薬の長というけど、これは適量飲む場合をいう。
適量は個人によってかなり違う。
アルコール摂取後に抹消血管は拡張する。
少し血流は良くなるが、酔いがさめてくると血管は収縮するので、逆に血流量は落ちる。
体の組織からみるとアルコールは大きな変化をもたらすために歓迎は出来ないものなのだ。
またカロリーの計算が面倒になる。
だから飲まないのが一番だ。
でも、飲んでしまったら、しょうがないわね。

第五章
〝身軽だ、すぐ行動に移す〟

これはフットワークが軽いと言うこと。
今出かければ、素敵な人に出会うかもしれない。
出会わなくとも、素敵なお店でおいしいケーキが食べられるかもしれない
それがダメでも可愛い花が道端に咲いているはずだ。

行動すれば必ず何かが起きる。それは興奮、感激を誘う。
しかし、行動するまでに時間がかかり過ぎては、せっかくのチャンスを逃してしまう。
「明日から始める」と言って、結局何もしない人がいる。
ある人は、薄毛に効果のあるものはないかと探している。
しかし、いくら情報を提供されても実行されたことがない。
いつも、「明日からする」と言うだけだ。
どんどん髪は少なくなっているのに、これでは復元するチャンスを逃している。

決断が速くなければ、すぐに行動することはできない。

私の友達は洋服を買いに行くと、さんざん迷ったあげく何も買わずに帰って来る。
そしていつも着られる服が無いとこぼす。
だから少し流行遅れの高価な服を不満気に着ている。
同じお金をかけるなら、気に入った服で楽しく過ごしたい。
早く決めて、速く行動すればいいのに。
「解っているけど、できないものはできないの!」
と友人は居直る。
それはそれで個性というものよ。
ただし、キレイにはなれないわよ。

知人に素敵な女性がいる。
彼女はやれることはすぐに行動に移す。
食事をした後、すぐに歯を磨く。
わからないことがあるとすぐに調べる。
書類はその日のうちに整理する。
物はすぐに元の場所に戻す。
この習慣を見て、正直最初は「ゆとりのない生活だ」と思った。
しかし、よく知るとこのやり方こそゆとりを生むのだと覚った。
私は単に時間をずらしていただけだ。
日常生活の雑事を先送りにしても仕事量は変わらない。
自分のための時間が短くなるだけだ。

太っている人で腰が軽い人は見たことがない。
どっしり構えて最小動作で仕事をこなす。
かなり省エネの生活態度だ。
もし彼女が気軽に動くならば,その分運動量は増える。
それが生活習慣になれば、生涯にわたるとすごい差が出るのだ。

やろうか、どうしようか迷った時は、まずやってみよう。
やってダメならあきらめもつく。
自分のやり方で楽しく行動できれば最高だ。

また余談だが

年配になって、足腰の丈夫な人の生活習慣を見ると、必ず歩く時間が生活に組み込まれている。
自発的な散歩や運動を続けるのはかなり意思が強くなければ出来ない。
普通の人に有効なのは通勤、通学なのだ。
満員電車に乗って立っぱなし。
駅の階段を上っては降りる。
駆け足でバスに飛び乗る。
この習慣を長期に続けた人ほど、老いてから丈夫でいられるようだ。
通勤は辛い分,体の鍛錬になっている。
なるべく年を経ても、マイカーを利用しないほうが得だと思う。




第六章

〝好奇心が強い〟

好奇心は誰でも持っている。
未知のものや異質のものに抱く、知りたいという気持ちは,大人になるほど薄れてゆく。
だが、好奇心が強いまま大人になった女性はキレイだ。
彼女は好奇心を満足させるために、必ず行動を起こす。
知的欲求がいくら強くとも、行動に移さねば好奇心が強いことにはならない。
すなわち第6章と第7章は結びついたものだ。
その例を挙げよう。

ある女性はストールが大好きだった。
変わった模様や織り方が目につくとすぐに買い求めた。
ある時、買ったストールが非常に気に入って、結局はそれが作られた国に住むようになった。
彼女に初めて会った時は、苦労知らずの無邪気な娘だった。
しかし,親の反対を押し切り留学した後,その地に残る。
そして,大変な思いをしながら自立した。
その国の風土が、おおらかで率直な彼女に合ったらしい。
20数年の歳月が流れた今は、結婚して4人の子供たちと楽しげに暮らしている。
きっかけはストールだったが、なぜそれほどに魅せられたのかをしっかり追い求めたことで、今の結果がある。
男性ならば、ストールの雰囲気が気に入っただけで、その地に住み着くだろうか。
女性には自分の感覚を信じる勇気があると思う。
好奇心を行動に移すときには勇気が必要なのだ。
勇気を持って凛とした彼女は、今や流行のアジアン・ビューティーとなっている。

もう一人勇気を持った女性の話ね。
知人に宝石商の女性がいる。
彼女は大学時代イスラム文明に魅せられて、その地を何度も訪れるうちに言葉を覚えた。
日本とはあまりなじみがない国で単身生活をした、
旅行者を案内する仕事をしながら、古典的な細工物に興味を持ち、次第に目利きになった。
そして今は宝石を扱っている。
異国で、自分の好きなことやろうとする女性は男性より多い気がする。
彼女達は好奇心が強かったばかりではなく、行動に移す勇気を持っていた。
例の2人ほど劇的な人生は選べなくとも、女はみなドラマチックな生き方をしたいと思っている。
女にとって平凡な人生なんかありえない。
自分だけは好奇心を追求しようではないか。
自分の好奇心を追求できる幸せが、体全体にオーラとなって貴方を輝かせる

ここまで読んできて、きっと気づいたと思う。
各章でそれぞれに述べたことは全部関連していることに。
セットメニューが、全部食べないと食事として完成しないのと同じなのだ。
キレイを完成するには。適当な章の組み合わせで行くわけにはいかない。
全ては関連して、貴方をキレイにする。

一口メモ
キレイになれる化粧品の使用法

あまり厚化粧はしなくとも、この歳になれば使用した化粧品は数知れない。
敏感肌だと思い込んで、ちょっとでも合わなければ、すぐ他のものに変えたからだ。
殆どのものが顔にブツブツを作った。
ソバカスにさらにブツブツの赤い跡が増した。
それは自分の肌のせいだと思っていた。
しかし、最近やっとあることに気づいた。
内容の成分は同じでも、合うものと合わないものがあるのは何故なのかに。
化粧品は食品と同じなのだ。
材料が同じでも,自分に取って美味しいものとマズイものがある。
その作り方も衛生的で安全なものから、いかがわしいものまで多様にある。
材料の新鮮度や分量も異なっている。
値段が高いから美味しいとは限らない。
食べ物は見かけで、美味しいかどうか判断できる場合もある。
そして、一口食べればその食品の力量がわかる。
ところが肌は舌ほど敏感でないので、かなり使用してやっと少しわかる程度だ。
だからこんなに化粧品選びが難しかったのだ。
さて、食品と同じだと考えると使用法も同じにすればよい。
本当はわざわざ言うほどのことではなかった。
肌が体の一部なのに、私にはピンとこなかっただけだ。
栄養の取りかたで述べたように、それだけで完全な食品はない。
多種類のものを少しずつ取ればいい。
もし化粧品を使わなければ、痩せた栄養の足らない肌になる。
でも取りすぎると、太った弱い肌ができる。
また化粧品の販売員はラインで揃えるように指導するが、これも考え物だ。
体に良くない添加物が、ラインで揃って相乗作用されると困る.
化粧品に限っては、しょっちゅう浮気するのが正解だ。
ここで大いに好奇心を発揮して化粧品を選ぶことよ。

第七章

〝素直である、すなわち頑固ではない〟

私は学生時代、男の先輩にこう言われた。
「女は素直でなきゃ、ダメだよ。」
彼が意味する素直さは、男にとって都合のイイ女ということだった。
「女は少しバカな方が可愛いよ。」
とも言った。
私が言いたい素直さは少し違う。
あなた任せのどうでもよい素直さではない。
自分の判断で、良いと思える意見や変化は受け入れる素直さだ。
自分の考えに不必要に固執しないことだ。
考えをコロコロ変えると非難されてもよいではないか。
人の考えることなんて大抵変わるものだ。
「一生貴方を愛します。」
と結婚式で誓った人もほとんどは契約違反をしているじゃない。
変化を受け入れず、昔の状態に固執すると、人生の軌道修正は難しくなる。
修正が遅れると、さらに偏りは大きい。

老けた顔に青いシャドーや、ピンクの口紅は似合わない。
長い縦ロールは白髪にはつらいものがある。
いくら好きでも、人生にはあきらめなければいけないことがあるのだ。
変化を受け入れ、軌道修正して新たな道を歩き出そう。

一口メモ
失恋の処方箋
恋をすれば失恋で終わる確率は高い。
人生で1回だけしか恋をしないとは考えられない。
より良きパートナーを求めて、人はかなりの恋の場数を踏む。
大恋愛、小恋愛、片思い、成り行き恋愛など程度の差はあるけど、貴方もいろいろあったでしょう?
私のクリニックにも失恋で悩む女性が訪れる。
泣きながら、つらい思いを口にする。
生涯で一度の恋を失ったのだと。
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
でもね、その女性に次の恋人が出来たら、前の恋人だった人は忘れられる運命にある。
これは女性ならば、誰にでも当てはまる事実だ。
そして男性との決定的な違いである。
「そんなことは絶対無いわ。あの人をずっと思い続けるわ。」
そう言う貴方は、まだパートナーに巡り合っていないのだ。
彼の存在は、はいそれまでよ
だから、ハッピーエンドで終わらない恋ならば、失恋した後は次の恋の待ち時間となる。
彼はいつか必ず私が忘れてしまう人なのだ。
恋を失ったことがつらいので、彼を失ったことではないはずよ。
遺伝子もホルモンもみんなそうなっている。
恋に別れを告げるために、思いっきり泣いてもいい。
何してもいいけど、自分が映画や会議や列車の待ち時間にすることをとりあえず、してみればいいじゃないかしら。
とにかく時間待ちよ。



第八章

〝無理をしない〟

成功するには元気でなければいけない。
中途で病気で倒れては、夢はかなわない。
何かを成し遂げようと頑張る時は懸命に努力するけど。

知人に大繁盛している病院の院長がいた。
彼女は優秀で、しかも優しかった。
常に患者さんの身になり、自分の休憩を削って働いた。
癌と判ってからも更に働いた。
そしてこれから女ざかりという時に亡くなった。
病気を知ってからの彼女はキレイになった。
最後の舞台の『美空ひばり』のように。
彼女は病院という舞台で名医を演じきった。
それは壮絶な美しさだった。
でも私は
「そこまでしなくてもいいじゃない。」
とは言えない。
無理をしてでもやりたいことがあるならば、それはOKだ。
しかし凡人の私は、ソコソコに長生きしないと夢の実現が不可能なのだ
ダイエットにしても、短期間限定の勝負ならば無理してもいい。
けれど、長い生涯をスリムで過ごそうと思うならば無理してはいけない

人生を美しく生きる秘決は節度にあると思う。

一口メモ
心を元気にする処方箋
心は体の一部だから、肉体が疲労すると心も弱る。
だから心の元気のためには絶対疲れ過ぎていてはダメ。

体が疲れていないのに元気が出ないのは、脳が疲れているから。
イヤなことがあれば落ち込むのは当たり前でしょ。
そんな時は、脳内快楽物質が消費されて、空になりつつある。
すぐに頭を休めるのがいいのだ。
それには寝ること。
でもそんな時って眠れないものなので、別の方法ね。

自分を喜ばせて脳内快楽物質を増やせばいい。
まず、自分を楽しませる方法を日頃から良く知っていること。
また、その方法を実践していることが大事。
大げさなものではなく、ちょっとしたことが数多くあったほうがいい。

例えば私の場合、
おいしいケーキや和菓子を食べること
面白い本を読むこと
ウインドウショッピングや映画を見たりすること
寝転んでボーッとしていること
同じ曲を繰り返し聴くこと
好きなタオルや石鹸を使うこと‥
これらは確実に少し私の気分良くしてくれる。

このとき肝心なのは、自分以外の人を当てにしないことだ。
他人が入ると気を遣うので脳内快楽物質は溜まらない。
自分を癒すのは自分だけだ。

まとめ

電車で乗客を観察するのが私の癖だ。
ずっと疑問に思っていたが、最近ガテンがいったことがある。
「何故、車内の女は、娘と婆様だけなのか?」
と言うことに。
日本女性は幼く見える。
ことに若年層はなおさらだが、それだけではこの答にならない。
問題は
「何故、女盛りの中年女性を見かけないのか。」
女盛りの中年女性はどこに行ったのだろう。
絶滅しかけているのかしら。

ここから私の推測。

第1の理由は日本人女性が若さに固執するからだ。
男が若い女を好むのは子孫繁栄上からの正しい選択である。
とりわけ日本男子は性差が少ないから、より若い女を選ぶ。
そのため女もさらに幼くあろうと可愛い子ぶりっ子するらしい。
でもそれは出産可能期間だけである。
総論で述べたように、
閉経したら男への関心が薄れてしまうのが多数派だ。
それで一気に老けて婆様になるのだろうか?
否、女性ホルモンが低下すると男でもない、女でもない『人』になる。
『人』の姿はかなり男に似ている。
『人』を男性は古くから婆様と呼んだ。老化とは関係なく。
そして私の視線も、いつの間にか社会に同化して男のようになっていた。
それで女気の抜けた『人』を婆様だと思った。
これが第2の理由だ。
では、女気を残した中年女はどういう人を指すのだろう。
『人』から見ると
「今さら異性に媚を売らなくてもイイのにネ。」
と言われる女性達である。
この水っぽい中年女性が最近かなり激減している。

第3の理由は、女が元来持っている異性嫌悪感にある。
女性ホルモン増加時は隠蔽されていたが、閉経後、顕現するらしい。
女は優秀な遺伝子を残すべく、特定の異性以外を排除する機構が植えつけられている。
それがしっかりと年を経た体にも発現する。
老いても自立している女が多くなると、男に頼る必要はないので、色気は無用だ。
こんなわけで、日本中から水っぽい中年女性は減ってしまったと私は考えた。

では、キレイな女性は減ってしまったのか?と云うと、全く逆である。
閉経前の女は『娘』として、『人』となった婆様も、女ざかりの中年女性も、皆キレイになった。
数十年前の女性達より確実にキレイになっている。

これは、私がここで書いたことを既に実践している人が多くなったからだ。
何故、実践することができたのか。

それは女性が自分自身への関心を高めたこと。
自立して力を持ったことにあるのではないか。

精神的自由がなければ、意志は育たない。
自由な精神で、生き生きと過ごそうと決心した人達がキレイになったのだ。

晩年に失った美を体感する惨めさは誰にとってもむごいものだ。
日本人が長寿になった分だけ惨めさの体感期間が長くなってしまった。

この悲劇を回避するには、キレイの右肩上がりのグラフを作るしか方法はないと断言する。

これに気づいて早くから手を打った人達がキレイになっている。

2007年09月13日